ECサイトを導入するメリットとデメリットは?立ち上げ方からECサイトの種類まで解説

2024/01/22

ECサイトはどこにいてもショッピングできる点や、営業形態が自由である点など、実店舗にはないメリットが多々あります。そのため、多くの企業がECサイトを導入し、自社商品をインターネット上で販売しています。

売上アップが期待できるECサイトを、これから導入しようと考えている方は多いのではないでしょうか。しかし、ECサイトを導入するだけで売り上げが伸びる訳ではありません。

そこで本記事では、ECサイトのメリットやデメリット、導入方法と導入する際のポイントなどについて解説します。ECサイトの導入を考えている方、ECサイトがどんなものか知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

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ECサイトとは?

ECサイトとは、インターネット上で商品・サービスを売買するサイトのことであり、一般的に聞き馴染みのあるネット通販と意味合いは同じです。

大規模なショッピングサイトを展開している楽天やAmazonなどは、多くの方が一度は耳にしたり、利用したりしたことがあるのではないでしょうか。年々ECサイトを導入する企業が増加し続け、その市場は巨大化してきています。

ECサイトが導入される背景

ECサイトの導入が増加し続けている背景には、時代の流れによるユーザーの生活環境や購買行動の変化があげられます。近年、各家庭でネット環境が整えられ、パソコンやスマートフォンを利用して手軽に買い物ができるようになりました。

また、新型コロナウィルスの影響を受け、その需要は急速に高まり、日用品や食料品、ゲームなど、さまざまな商品を購入するユーザーが急増したのです。そのため企業側もそれに応えるべく導入を検討せざるを得なくなりました。

ECサイト導入のメリット

メリットを把握しておくことで、EC通販の強みをうまく活用でき、売上アップにつながります。では、ECサイト導入は企業側や消費者にとって、一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット1. 世界中どこにいても買い物できる

ユーザーにとって、いつでもどこでも買い物ができる利便性は最大のメリットではないでしょうか。ネット環境の整っていない山奥などを除いて、スマートフォンさえあればすぐに買い物ができます。

最近では「ポチる」「ポチった」などの言葉をよく耳にするようになり、気軽に買い物を楽しみ、生活の一部として捉えているユーザーが世代を問わず増えています。これは企業側にとっても大きなメリットと言えます。

メリット2. 24時間365日いつでも運営できる

販売員や接客のいらないECサイト運営では、24時間365日いつでも商品・サービスを提供することができます。これが実店舗と大きく違うところであり、人的コストを削減したまま収益を見込めるという、ECサイト運営ならではの大きなメリットと言えます。

また、いつでもどこでも買い物を楽しみたいユーザーの購買意欲と合致するものでもあり、休日でも深夜でも思い立った時に購入してもらうことが可能です。

メリット3. 顧客データを収集できる

商品の購入履歴により顧客データを自動で収集することができるので、データを分析し、今後のマーケティング活動に活かすことができます。実店舗も運営している場合は、会員証を統一することで実店舗でしか購入履歴のない顧客に対してECサイトへの誘導も可能になります。

メリット4. 最安値の商品を探せる

欲しい商品を最安値で購入するために、ネット上でリサーチするユーザーは多く、品番、型番が同じであれば少しでも安い方に手が伸びるでしょう。

また、実店舗で商品の値段を見てからネット上で検索し、購入に至るユーザーも少なくありません。実際にECサイト上では人件費や賃料などの固定費を抑えられる分、最安値で販売することができます。

メリット5.コストが抑えられる

実店舗の場合、店舗数が増えるほど、必要なスタッフが店舗数に比例して伸び、同時に人件費も増えていきます。同時に店舗数が増えるほど、テナントの賃料も比例して増加します。

ECサイトは実店舗と異なり、販売スタッフの人件費や光熱費、テナント料などがかかりません。利益率を向上できるので収益の改善が期待できます。

ECサイト導入のデメリット

どこにいても商品が購入できる、24時間営業できるなどのメリットがある反面デメリットもあります。ECサイト導入に失敗しないためにもデメリットを確認しましょう。

デメリット1. 実際に商品を確認できない

ユーザーにとって、実際に商品を確認できないことは最大のデメリットと言えるでしょう。特に衣料品では、「イメージと違う」「サイズが合わない」といった問題は少なくありません。

商品の詳細を確認した上で購入したのにもかからわず「何かが違う…」と納得できない経験をした人は多いのではないでしょうか。

また、返品作業も面倒でそのまま放置することになってしまうこともあります。これらの問題点は企業側にとっても大きな課題です。

デメリット2. 商品が届くまで時間がかかる

ネット購入する際、商品到着までに時間を要することが多く、早急な商品購入には向いていません。また、輸送の段階で問題が生じるケースもあり、自然災害や天候などにも左右されるなど、到着予定日より遅れてしまう場合もあります。

サイトによっては会員料金などを支払うことでお急ぎ便のサービスなどを提供している企業もありますが、輸送の段階による問題点までの改善は困難であると思われます。

デメリット3. 集客が難しい

ECサイト運営を始めたものの、認知度が低いために集客が難しいというデメリットも発生します。より多くのユーザーにサイト訪問してもらうためにはWEBマーケティング活動が必須であり、それらを行える人材が必要になります。

また、即効性と低コストを兼ね備えたものがないため、どんな施策を試したらいいのか試行錯誤しながら進めていかなければなりません。

デメリット4. 競合が多い

今やECサイト運営をしている企業は数多く、それだけ競合相手も多いと言えます。一つの商品をとっても、同じ商品はもちろんですが、類似商品、代替商品なども含めると、販売しているライバル企業の存在は数え切れないほど存在するでしょう。

その数ある中から自社商品・サービスを選んでもらうためには、企業側もさまざまな施策を打ち出す必要があります。

EC販売における業務内容

ECサイトの運営はさまざまな業務が必要となります。業務内容を事前に把握し、準備の体制を整えましょう。ここでは、EC通販における業務内容について解説します。

商品が売れるまでの業務(フロント業務)

ECサイトにおけるフロント業務として、以下が挙げられます。

  • 商品の企画
  • プロモーション
  • 仕入れ
  • 商品の製造
  • サイトの管理

最も重要な業務は、収益に結びつく商品の企画であり、ニーズやトレンドなど、さまざまな要素を踏まえ企画し検討していきます。次いで重要な業務はプロモーションです。いくら商品が良くても売れなければ意味がなく、プロモーションの質によっては収益に大きく結びつかないこともあるでしょう。

即効性のあるWEB広告や中長期的に効果のあるコンテンツマーケティングなど、それぞれデメリットも考慮した上で施策を打ち出していきます。フロント業務は主にマーケティング活動と言えるでしょう。

商品が売れたあとの業務(バックエンド業務)

もう一つの業務として、商品が売れたあとのバックエンド業務があります。主な業務内容は以下の通りです。

  • 受注処理
  • 商品の梱包や出荷
  • 在庫管理
  • アフターケア

ECサイト運営において、抱える在庫の数は数千にも及ぶことが多く、その管理は重要であり、数字の間違いは許されません。過不足なく遂行するためにはある程度の経験値も必要であると言えます。

そして最も重要なのはアフターケアであり、今後の収益にもつながるリピーター獲得のため、アフターフォローやサービスにおいては力を入れるべき業務になります。

クレーム対応や返品作業などでも迅速に行うことにより顧客の信頼感を得ることができ、満足度を高めます。こうして信頼関係を築いていくことでリピーターの獲得が見込まれるでしょう。

ECサイトの導入方法・手順一覧

前項でECサイトの業務内容について説明しましたが、そもそもECサイトはどのような手順で導入するのでしょうか。ここではECサイトの導入方法を解説します。

1. 売る商品と出店形態を決める

まずは売りたい商品と売るための場所を決めます。実店舗があれば売れ筋の商品や関連商品でもいいでしょうし、実店舗では扱っていないECサイト限定商品でもいいでしょう。

商品が決まったら自社ECサイトで売るかショッピングモール型に出店・出品するかの決めます。これらのサイトの種類については後に詳しく説明していきますが、どこで売るかはターゲットのニーズに合った方法を取ることが最も望ましいでしょう。

2. ターゲットとコンセプトの決定

前項で少し触れましたが、商品や出店形態を決めるうえで重要なのはターゲット像を絞ることです。万人向けのECサイトを運営することは困難であるため、ターゲットを絞ることで誰に何を売るのかをまず明確にします。

年齢、性別、エリアなどのほか、ペルソナのように一人の人格者として捉えるほどリアルに設定することで、コンセプトが明確になっていきます。そのうえで出店形態を決定すると良いでしょう。

3. ECサイト導入に必要な要素の準備

ECサイト導入に必須な要素として以下のものが挙げられます。

  • ショッピングカート
  • 決済サービス
  • セキュリティ
  • 受注管理システム

決済サービスにおいては主要なクレジットカード以外にも、PayPayなどのID決済の利用者が増えていることから種類の豊富な決済方法を整えましょう。また、スマホユーザーが非常に多いため、サイト構築の際スマホ対応にすることは、現代では必須になりつつあります。

4. 運営開始

運営の準備が整ったらホームページを作成し、集客を始めます。顧客の離脱率を下げるため、ホームページ作りはユーザーが再度訪問したくなり、購買意欲が高まるようなものを目指しましょう。

集客には、Web広告やSNSを利用することで多くの顧客を獲得することができるでしょう。簡単ではありませんが、試行錯誤を繰り返すことで売上を伸ばします。

ECサイト作成時のポイント

多くの企業はコストをかけてECサイト立ち上げる訳ですから失敗はしたくないはずです。大きな失敗を防ぐためにも、ここではECサイトを立ち上げる際のポイントについて解説します。

ECサイトの目標や方針を固める

ECサイトの構築がうまくいったら運営を継続していくための目標を立てます。売上金額や販売数、サイト訪問者数など、目標の内容を明確にして方針を固めておくことで社内のモチベーションを維持します。

このとき、あまりにも目標を高く設定しすぎると逆にモチベーション低下の原因になるので、現実味のある数字を設定するよう注意が必要です。

顧客に寄り添ったサービスを心掛ける

WEBマーケティングにより、ECサイトならではの顧客に寄り添ったサービスを心掛けます。蓄積されていく顧客データを分析し、最適なタイミングでサービスを提供していくことで顧客の満足感を高めます。

また、顧客側へのフォローやサポートを徹底し、顧客との信頼関係を築くことが大切です。商品レビューや口コミには必ず目を通し、顧客の声を聞き逃さないことが重要であり、より顧客目線でのマーケティング活動を展開していくと良いでしょう。

ECサイトの種類について

ECサイトには大きく分けて2つの種類があり、それぞれ「自社ECサイト」「ショッピングモール型サイト」と呼ばれています。この2つのECサイトはどのような特徴を持つのでしょうか。

自社のECサイト

自社で運営するECサイトでは、WEBサイトのデザインなどを自由に設定できることや自社商品をブランディングできるなどのメリットがあります。

デメリットとしては認知度が低い企業の場合は集客に苦労するという点です。その点はSEOや広告運用など、集客に力を入れたマーケティング活動を行うことで改善策を見い出していきます。

ECサイト運営のための専門部署やチームを作ったり、場合によっては外部からコンサルタントを招き入れることも必要かもしれません。自社ECサイト運営において、サイトを構築した地点はまだスタート段階であり、その後の成果を上げることが重要です。

ショッピングモール型のECサイト

ショッピングモール型には出店型と出品型がありますが、どちらにも共通する最大のメリットは集客力です。会員数も桁違いであり、認知度の高さから多くのユーザーがサイトを訪問するため、集客に労力をかける必要はほとんどありません。

もう一つのメリットとして自社ECサイトを導入する場合の構築費用がかからないという点です。設備の整った場所に出店・出品するだけなのでECサイト専門に携わる人的コストも抑えられます。

デメリットとしてはモール側に支払う初期費用や月額費用、ランニングコストがかかるという点です。また、値引きセールなどのイベントに参加せざるを得ないという点もデメリットとなり得るでしょう。

まとめ

本記事では、ECサイトのメリット・デメリットから導入方法とそのポイントまで解説しました。実際にECサイトを導入した際のイメージができたと思います。

消費者の生活環境が変わる中、企業側も日々変化し続けなければなりません。ECサイトには「24時間営業」や「ネット環境があればどこでも購入可能」といった実店舗にはない強みがあります。これらを活用することで、さらなる企業発展が見込めるでしょう。

商品企画や仕入れ、受注管理、アフターフォローなど業務は多々ありますが、企業の売上を伸ばすためにもECサイトの導入を考えてみてはいかがでしょうか。

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